あの一瞬をとじこめた、あまつぶトレイ-ワタリグラススタジオ

ぽちゃん、という音とともに水面がさざめいて水滴がふわっと周囲に浮き上がる。
誰もが見たことはある、けれど一瞬で過ぎ去ってしまうからまじまじとは見たことがないあの瞬間。

そんな一瞬をガラスに閉じ込めた、夢みたいだけれど夢じゃないガラス作品をご紹介します。

目次

ちいさい頃から見てきたあの一瞬

ちいさい頃、雨の日は嫌いでした。
朝起きて雨のじめっとした空気を感じると、そのまま布団にもぐりこんで外に出ずにいたくなります。
今も好きなのかというと、自信をもって好きとはいえないけれど、以前よりは好きになりました。

雨に濡れて靴にしみこむ水の不快感が嫌いで、じゅうぶんに対策できなかった雨の日なんかはそれだけで憂鬱に気分になります。
けれど今も昔も、雨の好きなところがあります。
それは水滴ひとつひとつのゆらぎ。

ひとつぶの水滴が窓ガラスを伝い、流れて他のひとつぶと合わさり、よりはやく流れていくさまを車に揺られながら見ることが好きでした。

トタン板に打ち付ける雨の音と、雨どいを激しく流れる水の激しさ、ぽたぽたと水たまりをつくるそれらの音を聴くことも好きでした。

そういった、雨が生み出す音や情景が好きだったわたしは、このとても美しいガラス作品を初めて目にして、そしてそれこそ一瞬で恋に落ちました。

越前海岸沿いにたたずむ工房”ワタリグラススタジオ”

この美しいガラス作品「あまつぶトレイ」を生み出したのは、福井県の越前海岸沿いに工房をかまえる「ワタリグラススタジオ」。

ワタリグラススタジオは日本海の外海と広い空に抱かれるようにして建つ、ガラス工房です。
吹きガラスを中心に、いくつかの技法を組み合わせて、手作りのガラスの持つ可能性を模索しながら制作をしています。
目の前に広がる海は色と光の宝庫で、いつもインスピレーションを与えてくれます。お買い上げのお客様にはここの景色を切り取ったようなガラスの作品を、体験のお客様には広い海と空に囲まれてものづくりをする楽しさを持ち帰っていただけたらと思っています。
小さな工房ですが、越前海岸に、感性を刺激できる場を作れたらと思います。

ワタリグラススタジオHPより)

見晴らしのいい丘の上にワタリグラススタジオはあります。ほんとうに海のそばにあるので、初めて伺ったときはびっくりしてしまいました。ロケーションがすばらしい…。

工房の窓ガラスからは、深い青をした越前海岸を海をのぞむことができます。カウンターテーブルには双眼鏡が置かれていたりして広い海を楽しむ工夫も。

ワタリグラススタジオでは、作品の購入はもちろんのこと製作体験もできたりします。詳しくは公式サイトをご覧ください。
(公式サイトにいる鳥さんの動きがコミカルで大好きなので、そちらもぜひ)

あまつぶトレイというかたまり

ワタリグラススタジオのFacebookのこんな投稿を見かけたことが、この美しいガラス作品と出会ったきっかけでした。

よかったらシェアしてね!

コメント

コメントする

CAPTCHA


目次
閉じる